ラッコの食生活| Diet

最終更新日:3/27/2018

ラッコは体温を守るための脂肪がないため常に熱を作り続けなければなりません。つまり代謝率が非常に高く、食べたものをどんどんエネルギーにしてしまいます。そのため、毎日体重の25%程度を食べなければなりません。体重40kgの雄は体を維持するためだけに毎日10kgの餌をとり、食べなければなりません。二枚貝でいうと1日に400個分に相当します。ラッコは小型の動物を餌にするため、それだけの量を探すだけでも、相当の労力です。

特に、子育て中の雌ラッコは子どもの分も餌を獲らなければならないため、非常に負担が大きく栄養不足になってしまうものも少なくありません。
寝ていることが多いラッコは怠け者に見られがちですが、これはエネルギーをセーブしているからなのです。

エサの種類

ラッコは60種類ほどの無脊椎動物をエサにすると言われています。主に海底に生息する貝やウニなどの棘皮動物、カニなどの甲殻類、タコやイカなどの頭足類も食べます。まれに海鳥を捕食する場合もあります。

ラッコはカニ、アワビ、二枚貝、ムラサキガイ、ウニ、ユムシ、イカなどの無脊椎動物を食べます。
アラスカラッコが様々なエサを食べるのに対し、カリフォルニアラッコは数種類のエサに限定して食べる傾向があります。これは、アラスカに比べカリフォルニアでは生存競争が激しく、エサを特化することで競争を避けるためではないかと考えられています。

アラスカラッコは魚も食べます。

カリフォルニアでは、魚はほとんど食べませんが、その理由は分かっていません。

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エサをとる苦労

他の海洋哺乳類とは異なりラッコには皮下脂肪がありません。体温を維持するため、ラッコは常にエネルギーを作り続ける必要があります。そのため、1日に体重の4分の1ほどのエサを食べます。30キログラムのラッコであれば7.5キログラムのエサが必要になりますが、それだけの量のエサを獲ることは大変な仕事です。

岩に生えているムラサキガイをとって食べるラッコです。

この動画のラッコは2度潜って手ぶらで上がってきます。3度目でやっと大きめの貝を得ることができました。潜っても必ずしもエサにありつけるわけではないので、必要なカロリーを取ることは易しいことではありません。特に、子育て中の母親ラッコは最高で2倍のエネルギーを必要とします。

弱肉強食

どの動物の世界でも、常に弱肉強食の法則があります。
ラッコに関しては、体の大きなオスがメスのエサを横取りすることがしばしばあります。今まで見ている限りでは、メスは多少の抵抗はしますが、諦めてしまうものが多いです。まれに奪われたエサを獲り返しにいく気丈なメスもいます。

子連れのメスはさらに弱く、オスばかりでなく子どものいないメスにエサを奪われることもあります。

下の動画は、体の大きいメスが体の小さいほうのメスのポケットからムラサキガイを盗んで食べる様子です。