【記事】ラッコと関わる仕事(3) 海獣訓練士 | Otter Careers 3 : Marine Mammal Trainer

Otter Projectのウェブサイトから"Otter Careers"を一つずつご紹介しています。ラッコに関わる仕事にはどんな勉強やキャリアが必要なのでしょうか。またやりがいなどについても触れています。海洋学で有名なカリフォルニア大学サンタクルーズ校のロングマリン研究所には研究用のラッコも飼育されています。研究に協力してもらうため、動物たちに訓練をする訓練士の方へのインタビューです。

カリフォルニア大学サンタクルーズ校 ロングマリン研究所 トレーシー・L・フィンク氏

どんなお仕事ですか?


私は、生理学の研究のため、動物たちを訓練しています。調査に必要なものを収集できるようにラッコに協力してもらう訓練を含みます。例えば、潜らせたり、医学的な検査による医療に協力させたり、輸送のためにケージに入らせたり、などです。私はまた、ラッコの日常的な世話をするボランティアを監督しています。毎日のエサを準備したり、ラッコの水槽や水を清潔に保ったり、有害なものと接触しないようにするなどです。

どんな勉強やスキルが必要なのでしょうか?

私は生物学の学士をもっています。ラッコと関わることから学べることについて話せるよう、論文を書いたりプレゼンテーションをしたりできることが重要です。ラッコの生息地についてについての知識を持っていることも良いですし、ラッコの生理学について知っていることもいいでしょう。

どんなパーソナルスキルが必要ですか?

チームとして活動しているため、他の人たちと一緒に働くことができることや、良いコミュニケーションスキルを持っていることが非常に大切です。動物の訓練に関しては、非常に忍耐力を必要とします。人間も動物ですから、大切なのです。

仕事で一番楽しいと思えることは何ですか?

自分の仕事でいえば、動物たちが学んでいく様子を見ることができること、そして毎日動物と関わることができるということが楽しいですね。

仕事で一番嫌な部分は何ですか?

動物たちが他の施設に移ったり、あるいは年老いて死んでしまったりしてお別れしなければならないところが一番つらいですね。

ラッコに関して何か面白い話はありますか?

ここにいるラッコたちはそれぞれ違った性格で、面白いことをして笑わせてくれます。あるラッコは特に人間に興味を持っていて、他のラッコと関わるより人間と関わるのが好きなようです。野生にいた頃、そのラッコはいつも人がいる場所に上がろうとしていました。自分で餌を探さないで、人からもらうのが好きだったのです。そうした理由で、そのラッコはこの施設にいます。野生にいたら、自分で餌を見つけることができずにうまく生きていけなかったでしょう。

個人的に、報われたと思う話はありますか?

動物を訓練していて、長い時間をかけて習った新しい動作をすることができるようになったのを見ることがとても報われますね。特に、ラッコに水中に3分ほどそのまま潜らせておいて、信号を与えて上がってエサをもらえるようにする訓練が一番報われました。

何故ラッコと関わる仕事をしようと思ったのですか?

私は、マリンラボで生物学者のリーダーが決めた動物と仕事をしています。ラッコと関わるのは特に私がもともと選んだわけではありませんが、ラッコを訓練する機会を与えてもらったことは非常にうれしいです。

その仕事が重要だと思った理由は何ですか?

海洋哺乳類について多くを学ぶことができ、また海に住む仲間たちによりよく生きてもらう方法を見出すことができるという点で重要だと思います。

その仕事に興味を持ったとしたら、何をしたらいいでしょうか。

海洋哺乳類の研究をしたいと思った人ができることで一番いいのは、たくさん勉強して大学へ行くことです。ボランティアをすることも訓練された動物と関わることができるよい方法です。たいていは18歳になるまで待たなければいけませんけどね。

子どもたちがもっと学べるようなおすすめのウェブサイトはありますか?

国際海洋哺乳類トレーナー協会 International Marine Animal Trainers' Association
http://www.imata.org/

アメリカ動物園水族館協会 American Zoo and Aquarium Association
http://www.aza.org/

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