【記事】カチェマック湾のラッコの大量死、調査が続く | Scientists Investigate Otter Deaths

 本日は10月13日付のKBBIの記事から、"Scientists Investigate Otter Deaths"をお届けします。先日お伝えした、アラスカのカチェマック湾におけるラッコの大量死に関する記事です。一目で病気と分かるラッコではなく、見た目健康体のラッコが大量に死んでいるという事実に、関係者は驚いています。検査結果が待たれます。

研究者らは引き続きカチェマック湾域に多くのラッコの死体や病気のラッコを目撃している。アメリカ魚類野生生物局と当局は、ここ数か月で200頭以上のラッコの死体を回収したと発表した。当局はスワードのアラスカシーライフセンターとチームを組み、原因を究明するため検査を行っている。その間、一般市民にも協力を呼び掛けている。KBBIのデーシャ・イートンの報告。


金曜の夜。ホーマーのアメリカ魚類野生生物局のマーク・ウェバーはすでに具合の悪いラッコ2頭について通報を受けていた。


「家族と岬のほうで外食していたところに電話があり、すでに今日2頭の浜で回収されたラッコがいる施設へ向かいました」とウェバーは話す。


ウェバーは病気や怪我を負った海洋哺乳類の通報に対応するために訓練されたグループに所属している。アラスカ諸島やほーあーにある海洋ビジターセンターを運営するアラスカ海洋国立野生動物保護区の副保護マネージャーだ。


「岬沿いの道にある岩の下へ1頭を下ろすことができたのですが、そのラッコは非常に形状が悪いものでした。何か非常に消耗している容体で、以前みたことがあるぴくぴくするような神経的な症状のようなものを示していました」とウェバーは言う。


ウェバと訓練済みのボランティアらは具合の悪いラッコに人々が近づかないようにし、必要があれば獣医に依頼し安楽死させている。


「ホーマー全域でこうしたラッコが発見されています。ビショップビーチから、マッド湾の両側の岬周辺、そして湾沿いの海岸で発見されています。非常に広い範囲に広がっています」と上バーは話す。 


ラッコはその生息域において重要な役割を果たしています、とウェバーは説明する。ラッコは食物網の頂点に位置するため、ラッコに何か悪いことが起こると、生態系全体に影響を及ぼす可能性がある。ラッコは1700年から1800年代にかけての毛皮貿易時代に絶滅寸前まで乱獲されてしまった。そしてエクソン・バルディース号原油流出事故で再び苦しめられることとなった。カチェマック湾のラッコはクック湾からプリンス・ウィリアム湾にかけて生息する個体群の一部だ。1970年代に制定された海洋哺乳類保護法がラッコの個体群を保護している。ラッコは今でも保護されている。直近の個体数調査(2012年)によると、カチェマック湾のラッコの個体数は約5,900頭だ。キャリー・ガツはスワードのアラスカシーライフセンターの獣医師だ。彼女は具合の悪いラッコの診察を続けている。


「今年の夏は、毎週2頭から数頭のラッコの死体が発見されていましたが、8月から9月に入ると死んだラッコもしくは瀕死の状態のラッコが、毎週20頭近くになりました。これらのラッコには、異なる症状が見られます」とガツは言う。


ガツによると、このところカチェマック湾域のラッコに連鎖球菌による病気が見られており、そうしたラッコは通常具合が悪そうに見えたり、消耗状態に見える。しかし、8月以降死んでいるラッコは違うようだ。  


「ごく最近より多く見るのは、自分でちゃんと世話できていた健康な状態の動物が突然死んだケースで、特にここ数か月私たちが見たなかではそうしたものが非常によくあります」とガツは言う。


もし浜で身動きできなくなったり死んでしまっているラッコをみかけたら、当局はその情報を必要としています。その場合、アラスカシーライフセンターのストランデッド海洋哺乳類ホットラインへ電話してほしいとのことです。連鎖球菌による病気は人に感染する恐れがあるため、近づいてはならない。犬なども感染の恐れがあるため、近づけてはならない。また、具合の悪いラッコは身を守るため守勢をとることがある。ウェバーはホーマーのアメリカ魚類野生生物局とともに、過去数か月の間、死んだラッコたや瀕死のラッコについての通報に約50回対応したと言う。それらは、過去に彼がみてきたものとは異なっている。


「何かがラッコたちを激しく速く襲っているようです。これまでよく見かけた病気に加え、何か別のものが関与しているようです。憶測にすぎず、証拠はありませんが、今、浜で見ているものがそれなのです」とウェバーは話す。


魚類野生生物局当局とアラスカシーライフセンターは数週間後に出る検査結果を待っていると言う。死んだラッコ、瀕死のラッコ、もしくは他の海洋哺乳類を見かけたら、アラスカシーライフセンター海洋哺乳類ストランディングネットワークのホットラインへ連絡してほしい。888-774-SEAL (7325)

KBBI

Scientists Investigate Otter Deaths

By DAYSHA EATON • OCT 13, 2015