【記事】ワシントン州に687頭のラッコの群れ | Sea otter madness close to Hoh Head

本日は2016年7月21日付のPeninsula Daily Newsより"Sea otter madness close to Hoh Head"をお届けします。ワシントン州では1969年と70年に59頭のラッコが再導入され、それから個体数が増加しています。687頭のラッコの群れはきっと壮観でしょうね!

ワシントン州魚類野生生物局、国立公園事務局、オリンピックコースト海洋保護区へ電話が鳴り響いた。

 

 

これほどまでの数のラッコを見たことがあるだろうか。

 

太平洋沿岸の浜から人々が見たのは、数百頭からなるラッコの群れだった。その規模も場所も普通ではなかった。

 
ワシントン州魚類野生生物局の海洋哺乳類調査隊の研究科学者、スティーブ・ジェフリーズは言う。

 

「かなりの壮観でした」

 

また、これほど海岸近くで見られることは普通はない。

 

「通常、このような大きな群れはデストラクション島の沖にいるので、クレイロックやルビー・ビーチにいる人はこういう群れは見たことがないと思います」とジェフリーズは言う。

 

「この一つの群れにいるラッコの数は、2004年にワシントン州全域にいたラッコの数とほぼ同じでした」

 この群れは、ワシントン州魚類野生生物局、アメリカ魚類野生生物局、オリンピックコースト国立海洋保護区、シアトル水族館、ポイントデファイアンス動物園水族館、マカ族、クゥイノールト族により、先月後半に空と陸から行われた個体数調査の一部だ。

 

 

ジェフリーズはほ~・ヘッド近くで大きなラッコの群れに出会った。そこは太平洋に突き出た場所で、ホー川の河口のすぐ北にある。

 

「687頭というこの群れは私が見た中で最も大きな群れです」とジェフリーズは言う。ジェフリーズは大学院生だった1978年に初めて個体数調査に参加し、1980年からは魚類野生生物局の職員として調査に携わってきた。

 

「過去には沖のほうで300頭から400頭の群れを見たことがありますが、これはかなり大きな群れです」とジェフリーズは言う。

 

ジェフリーズによると、ラッコは夜明けから午前中にかけてウニ、二枚貝、ムラサキガイ、カニ、巻貝、ヒザラガイなどを食べ、食べ物を消化する間、群れになって仲間と交流するのだという。

 

「午後まで一緒にいて、それから海産してまた夕方遅くまでエサを食べに行くのです」

 

こうした群れは通常雌雄で別れており、オスだけの群れと、メスと子どもの群れは混ざることがないが、同じエリアにそれぞれ群れをつくる。

 

「どういうわけか、この大きな群れは雌雄が混ざっているようです」とジェフリーズは言う。

 

「私にとっても非常に印象深いものでした」

 

ジェフリースによると、調査はコロンビア川から北はグレンビル岬にかけて、オリンピック半島沿岸の外側沿いとフラタリー岬、東はピラー岬からフレッシュウォーター湾、ファンデフカ海峡の中で行われたそうだ。

 

歴史的にラッコはピラー岬の西側に生息しているが、より東の方、プロテクション島、サンファン島、プジェット湾などで何とか生息しているものもいる。

 

ジェフリーズによると2016年の初期個体数調査では、約1,700頭だったとのことだ。

 

「ニア湾の東のほうではラッコが見られませんでしたが、そこにも生息していることが分かっています」とジェフリーズは言う。

 

“「ピラー岬からニア湾にかけて、10数頭生息しているはずです」

 

ジェフリーズは6月の調査では霧により6回の予定だった航空調査のうち4回が短縮されたと語った。

乱獲されたラッコ

数十年の間、ワシントン州ではラッコは思い出に過ぎなかった。

 

100年以上も無制限に行われた毛皮貿易の影響により、ワシントン州沿岸に生息するラッコは1910年までには絶滅してしまった。

 

「アメリカ独立戦争後のある時点で、毛皮は貨幣の替わりとして使用されたり、他の商品と交換するために使用されました。アメリカ政府はまだできたばかりで、イングランドとの戦争で破産状態だったからです」とジェフリーズは言う。

 

 

当時、最後のラッコの毛皮は$1,000ドルで売れたが、それは現在の価値では25,000ドル(約250万円)に相当する。

 

「1969年と70年、アリューシャン列島から移殖されるまで、ワシントン州にはラッコがいませんでした」とジェフリーズは言う。

 

ラッコを再び迎えたことは、海洋環境にとって良いことだとジェフリーズは言う。

 

「ラッコはキーストーン種です。ラッコはケルプの森の生物群を形成するうえで、重要な役割を担っています」

 

「藻類を食べるウニを食べるラッコがいれば、ケルプの森が豊かになります。豊かなケルプの森があれば、幼魚などの他の動物の生息地になり、多様性が実現されます」

 

ジェフリーズによると、この調査は一般的なラッコの回復状況を評価し、個体群のデータの追跡情報を得るために行われ、ラッコがどの程度回復に向かっているのか知り、また原油流出対応チームへの情報を提供するためにも行われている。

 

航空調査は陸上調査と同時に行われ、その数を比較する。

 

ラッコは原油の流出に対して特に脆弱だ。

 

「これまで、ラッコの生息域全体に影響したアクローアンカレッジ号原油流出事故を含む、3つの大規模な原油流出事故がありました」とジェフリーズは言う。

 

アクローアンカレッジ号は814,000バレルのアラスカの原油を積み、1985年12月21日の午後にポートエンジェルス港を航海していた。

 

「大規模な原油流出事故が起きれば、ラッコが一掃されてしまう可能性は十分にあります」とジェフリーズは言う。

 

「通常、このような大きな群れは沖のほうにいるが、この群れは沿岸近くにいたため、公園にも、私たちも、みな多くの電話を受けました」

 

ポートタウンセンドのダウンタウンに住むのはカワウソだとジェフリーズは言う。

 

「一度オリンピック国立公園で講演をした際、多くの人がいつもポートアンジェルス近くの海峡でラッコを見たことがあると言っていました」

 

「そういうこともありえるかもしれませんが、ほとんどの場合、彼らが見たのはカワウソです」

 

ピラー岬の東で大きな群れが見られないのは、様々なケルプの森があるからだという。

 

「ラッコはジャイアントケルプが好きですが、ケルプは沿岸沖に通常見られます。ファンデフカ海峡にもケルプがありますがトング岬で止まっているのです」とジェフリーズは言う。

 

「ラッコはケルプをアンカー(錨)替わりに使い、風や波で動かないように体に巻き付けるのです」

 

この687頭のラッコの群れの場合、ノースロックの陰で風から守られているようだ。

Peninsula Daily News

Sea otter madness close to Hoh Head

July 21. 2016 5:54PM By Michael Carman