【記事】モスランディングのラッコの死が変化を促す | Moss Landing sea otter's death spurs change

本日は2016年11月30日付のKSBW8から、"Moss Landing sea otter's death spurs change"をお届けします。のっぺらっこが死んだ場所で2週間ほど前から木のフェンスが設置され、道路に印がつけられていたので、ひょっとしたら・・と思っていたのですが、横断歩道ができました。世界で唯一のラッコ(と人間)用横断歩道です。のっぺらっこが死んでしまったことは非常に残念ですが、悲劇が二度と起きないように多くの人々が力を尽くし、標識や横断歩道、スピードバンプなどの設置につながったことは本当に素晴らしいことだと思います。

モスランディングのラッコの記念碑 SOURCE: KSBW
モスランディングのラッコの記念碑 SOURCE: KSBW

カリフォルニア州モスランディング—
愛されていたラッコがこの夏車にひかれて死んでしまったが、このラッコはほかのラッコたちがより安全になるためのきっかけとなった。

 

モントレー郡公共事業局は4本の標識とスピードバンプ(速度を落とさせるための段差)を設置し、ハイウェイ1号からモスランディングの漁業町に通じる主要道路の幅を広げる工事を行った。

 

「ラッコ横断注意」の標識はドライバーたちに、絶滅危惧種の海洋哺乳類、ラッコがのそのそ道路を渡るというほかにないシチュエーションに対し注意を促している。スピードの制限は時速15マイル(約時速24km)だ。

 

ジェフ・モンゴメリーはモスランディングで働いており、ラッコたちが港の中を泳いでいるのを見るのが好きだ。

 

「あのラッコが殺されて、本当に腹がたちました。こういうものができて、ずっと気分がよくなりました」とモンゴメリーは水曜日に語った。

KSBW
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このラッコは「ホール・エンチラーダ・レストラン」と観光客がよく利用する歩道の近くの港にいつもいたので、地元民から「ミスター・エンチラーダ」と名づけられていた。

 

防潮ゲートができて、港とモロ・コホ湿地帯の間を泳いで渡ることができなくなってしまった。ゲートは潮が高い時に海水が湿地帯へ流れ込まないように閉じる。

 

海水の流入を防ぐことで半塩水に依存するモロ・コホ湿地帯の他の動物たちは守られるが、ゲートが閉じてしまうとラッコたちは4本の脚で道路を横断しなければならない。

 

ラッコは海の中では泳ぐのは速いが、陸に上がると動きは遅くぎこちなくなる。

 

夏の間、ラッコが突然路上に頻繁に現れるようになると、ドライバーたちは驚き、不意をつかれた。

 

職員らは道路の安全性を改善するとともに、ラッコたちが横断歩道を渡るように道路にアクセスするための壁を設置した。

 

「非常に改善されたと思います」と港湾局長のリンダ・マキンタイアは言う。

 

ミスター・エンチラーダの死は地元の人々の胸を打ちひしがらせた。そのラッコは似顔絵のかかれた石と貝殻による記念碑となり、海に似せたガラスで囲まれている。

KSBW ラッコ横断中
KSBW ラッコ横断中

らっこちゃんねるからの補足

モスランディング・ロードの港側からモロ・コホ湿地帯側へスピードバンプおよびラッコ横断注意の標識が設置された。バンプの上が横断歩道となっており、湿地帯側はこの横断歩道の先のわずかな隙間以外はフェンスで囲んであるため、ラッコが港から湿地帯へ移動する際はこの横断歩道を通るよう促す仕組みになっている。

Sea Otter SavvyのFacebookの投稿より。