【記事】シアトル水族館、オディアックのお世話をお手伝い(3) | Part 3: Seattle Aquarium staff assist with sea otter rehabilitation in Alaska

本日は2017年8月27日付のSeattle Aquarium Blogから、"Part 3: Seattle Aquarium staff assist with sea otter rehabilitation in Alaska"をお届けします。パート1パート2も併せてご覧ください。また、同水族館のスタッフのバンクーバー水族館でのラッコのお世話のお手伝いについてはこちら(【記事】シアトル水族館、ハーディのお世話をお手伝い | Seattle Aquarium assists with Hardy, the rescued sea otter)をご覧ください。

シアトル水族館の鳥類哺乳類チームのマリコ・ブシュキャンプとオブリー・テイスは最近アラスカシーライフセンターへ赴き、親を失ったラッコの赤ちゃんのリハビリのお手伝いをしました。その様子をお届けします。

赤ちゃんラッコのお世話基礎講座::自立心を養う

生後約7週間で11パウンド(約4.95kg)になり、オディアックは泳ぎの練習をするため大きな水槽へいく許可を得ました。この時点でオディアックは水によく浮く赤ちゃんの毛を失いはじめ、潜る試みを始めていました。約3日後、オディアックは水槽の底まで潜り、沈んだおもちゃを取ってくることができるようになりました!アシストが必要なこともまだ多くありましたが、自分でグルーミングをするようになりました。これは大きなマイルストーンであり、忙しい飼育員にとってもほっとできる出来事でした。

 

オディアックは成長するにつれ何にでも好奇心を示すようになりました。精神的にも肉体的にも刺激を与え、問題がおきないよう、飼育員は常にオディアックを楽しませるためクリエイティブにならなければなりませんでした。生後2か月のラッコでも破壊的な鋭い歯をもっているため、これは非常に大変でした。ラッコは霊長類以外で道具を使う数少ない哺乳類の一つで非常に前足が器用です。野生では前足や道具(石など)を使って物を置いたりエサを割ったりします。ラッコがエンリッチメントの道具を使うことでこうした自然な行動を真似して自立心を養い刺激を受けるように、飼育員は尽力しています。写真のように氷の中に閉じ込めたおもちゃは、オディアックのお気に入りです。マリコはオディアックができるだけ楽しめるよう、多くの可能性を秘めた様々な組み合わせの氷のおもちゃで冷凍庫をいっぱいにしていることに気が付きました。まるで子どものようです。

 

また、動物園や水族館でほかのラッコたちと生きる準備をするため、いくつかオディアックにマナーを教える時がきました。例えば自発的にケンネル(運送用のケージ)に入ったり、体重計に乗ったり、水の中に入るようお願いしたり、エサを食べる場所に来させたりなど、基本的な便利な行動の訓練を飼育員は始めました。オブリーはエサをやる前に必ず、オディアックに水の中に入りデッキのそばにつくよう指示をします。オディアックが大人のラッコのように食べることに慣れるようにするためです。こうしたことは全て、スタッフの安全でいられるようにする行動なのです。いつかオディアックは70パウンド(約31.5kg)超えになるでしょうから。ケンネルの中に慣れることは特に重要で、そうすることにより飼育員が体重を測ったり輸送したりしやすくなります。

 

アラスカシーライフセンターでのオディアックの進捗状況はwww.alaskasealife.orgをフォローしてください。また、シアトル水族館のスタッフが行っているバンクーバー水族館の保護ラッコ、ハーディのリハビリのお手伝いについては後日のブログをご覧ください!

 

これらの対応はアメリカ魚類野生生物局のLOA-837414により認可されています。