【記事】オレゴンコースト水族館、ラッコ水槽の拡張を計画 | Aquarium announces plans for new sea otter facility and research group convenes in Newport to talk of future sea otter reintroduct

本日は2018年11月12日付のOregon Coast Aquariumのブログより、"Aquarium announces plans for new sea otter facility and research group convenes in Newport to talk of future sea otter reintroduction in Oregon"をお届けします。60年代、70年代に一度移植が試みられましたが、オレゴンにはラッコは定着しませんでした。オレゴンコースト水族館は短期的・長期的にラッコの回復の支援をおこなっていくため、ラッコのための施設のアップデートの計画を立てています。

ニューポート(オレゴン州)-今、オレゴン沿岸ではラッコの話題が熱い。それには2つの理由がある。一つは、オレゴンコースト水族館が新しいラッコ飼育施設計画を発表したことだ。この施設は、オレゴンコースト水族館が更に多くの保護されたラッコたちのケアを行うことができ、新たに来場者に対し、バックヤード体験を促すことができる。

 

二つ目は、先月オレゴン沿岸におけるラッコ個体群再構築に尽くしている非営利団体のエラカ・アライアンスが、初のラッコシンポジウムをオレゴン州ニューポートで開催し、ラッコの科学的な理解や、オレゴンへの再導入に関する質問などについて話し合いが行われた。「エラカ」とは、チヌック先住民の言葉でラッコという意味だ。

 

オレゴンコースト水族館とエラカ・アライアンスの計画はどのように関連しているのだろうか。恐らくは皆さんの想像以上だろう。

 

ラッコは1977年、国の絶滅危惧種リストに加えられた。18世紀と19世紀に毛皮貿易商が海洋哺乳類を乱獲し絶滅状態へ追いやったからだ。カリフォルニア州、ワシントン州、アラスカ州には現在しっかりした個体群が存在しているが、オレゴン州ではラッコは絶滅したままだ。

エラカ・アライアンスのラッコシンポジウムでは近い将来、オレゴン沿岸へのラッコの再導入を成功させるために必要な重要な調査分野が取り上げられた。太平洋北西部各地から、研究者、沿岸域に住む先住民のリーダー、環境団体、政策立案者、ラッコケア専門家、地域グループが参加した。講演者はラッコの生態学的な役割や沿岸生態系における重要性、ラッコの遺伝子学研究状況、西海岸におけるラッコの個体群の状況、オレゴン沿岸のラッコにとって重要な生息地となるブルケルプについて理解されていることなどを発表した。

 

オレゴン州沿岸管理プログラムの元マネージャーで現在エラカ・アライアンスの委員であるロバート・ベイリーは2年以上前に協同設立者のデイブ・ハッチが他界して以来、ディレクターを引き継いでいる。ベイリーは、アライアンスはオレゴン州にラッコの個体群を再構築し、それによりオレゴン沿岸の生態系の健全性を再構築することを使命としている、と話す。

 

「ラッコは沿岸生態系において超・キーストーン種です。オレゴンにラッコが戻ってくれば、生態系の多様性や生産性が再構築されるでしょう」とベイリーは言う。「それは疑いの余地はありません。私たちは一見正常で健全に見える生態系と共に生きてきていますが、それはラッコが個々にいた時のものとは違うのです」

 

沿岸生態系においてラッコが存在することが有益である証拠はカリフォルニアのケルプの持ちやサンタクルーズ近くのエルクホーン湿地帯のような河口域で推し量ることができる研究者は、ラッコを加えることによりこれらの生態系の多種間の相互作用を変化させ、アマモのような本来の植生を促進し、人間由来の汚染による悪影響を相殺する手助けとなっていることを発見している。

 

オレゴンを拠点とする研究者はラッコの再導入に適した場所を調査する一方で、重要なのは地元に対する教育だ。「ラッコの再導入により、海洋資源を利用する人々の中にはラッコよ競争することになるのではないかという懸念が生じます」とベイリーは説明する。「我々の方ですべきことは、そうした懸念の程度を理解し、調査を行い起こりうる影響を避けることです。例えば、シンポジウムではラッコがカキを食べるという証拠は示されていませんが、これはカキの養殖業者から疑問が持ち上がる可能性があります」

オレゴンコースト水族館は年間42万人の来場者を迎えており、沿岸コミュニティへの教育活動や、ラッコの再導入の重要性についても更にリーダーシップをとることができる可能性がある。そして実際に、ラッコをオレゴンへ移し再導入することができる時がくれば、当水族館のラッコ飼育の専門技術やリソースが重要になるだろう。

 

そこでこの新しいラッコ飼育施設が登場することになる。

 

北米で保護されたラッコを受け入れの認可を受けている施設は13しかないが、オレゴンコースト水族館はそのうちの一つだ。しかし、現在は収容力の限界だ。現在、野生に返すことができないと判定された怪我をしたり親に捨てられたラッコの子どもに受入れてくれる施設がないと、その場合は安楽死となってしまう。原油流出のような非常事態により死んでしまうことが起これば多くのラッコがケアや治療を必要とすることになり、状況はさらに悪化してしまう。

赤ちゃんの頃アラスカシーライフセンターでリハビリを受けていたヌカ


オレゴンコースト水族館には現在3頭のオスのラッコ、ヌカ、シャスタ―、オズワルドがいる。危惧種であるラッコをより多く受けいれるためには、オレゴンコースト水族館は隔離や治療のために別の水槽が必要となる。

オレゴン州と米国魚類野生生物庁との協働で、当館はもう一つラッコの飼育施設を建設する予定だ。それは現在のラッコ水槽の隣に設置され、ラッコの自然史や将来的な再導入のための調査に焦点を当てた、来場者向けのバックヤード体験を行うためにデザインされている。これは、当館が資金を集め海洋野生生物リハビリテーションセンターを建設し、水族館のスタッフや獣医スタッフらが傷ついたり座礁したりした海洋動物や、水族館の展示動物にケアを施したりことができるようにするものだ。


「もし、ラッコをオレゴン沿岸に再導入するときがきたら、当館に増築された施設は移植のための隔離エリアや収容エリアとしての役割を果たします」とオレゴンコースト水族館の海洋哺乳類アシスタントキュレーターでありラッコシンポジウムの参加者であるブリタニー・ブレイズは言う。

「短期的には、ラッコ収容エリアは、他の行先のない保護ラッコに住まいを与えることができるようになります」

 

オレゴンコースト水族館は、この新しいラッコ収容施設のため、寄付を通じて資金調達を行っている。ラッコプログラムに貢献することに関心がある方は、特定非営利団体であるオレゴンコースト水族館へご寄付をご検討ください。寄付は控除の対象となる。 www.aquarium.org/give


オレゴンへのラッコの再導入に関する情報もしくは、関わりを持ちたい方はロバート・ベイリーにコンタクトしてください。Elakha.Alliance@gmail.com.

 

オレゴンコースト水族館は独自に関わりを持てるような体験を作り出し、皆さんとオレゴン沿岸を結び付け、海洋保全をインスパイアしています。全米動物園水族館協会の認可を受けた施設であり、501(c)3の非営利団体であるオレゴンコースト水族館は、全米の水族館のトップ10に挙げられています。ニューポート水族館もしくは、ウェブサイトwww.aquarium.orgへ。最新情報はFacebook.com/OregonCoastAquariumまたはTwitter.com/OrCoastAquariumで。