【記事】離れ離れになった親子ラッコ、専門家の助けで無事再会 | This baby otter ended up a mile away from its mom. A team of experts helped them reunite

本日は2019年2月5日付のThe Tribune紙から、"This baby otter ended up a mile away from its mom. A team of experts helped them reunite"をお届けします。海洋哺乳類センターのリリースもありましたが、トリビューン紙の記事のほうが現場の救助の様子を詳しく伝えていたので、こちらを翻訳しました。無事再会できてよかったですね。

カリフォルニア魚類野生生物局の上席環境科学sた、マイク・ハリスと海洋哺乳類センターの職員、そしてモロベイ・ハーバーパトロールは、2月4日、ラッコの赤ちゃんが母親と再会する手助けを行った。By City of Morro Bay

カリフォルニア州モロベイ市によると、月曜の朝、雨に浸っていたサンルイスオビスポ郡で、漁業に携わるある市民がモロ湾で赤ちゃんが一人でいるのを見つけた。

 

その漁師はモロベイ・ハーバー・パトロールに連絡し、ハーバー・パトロールがカリフォルニア魚類野生生物局の上席環境科学者であるマイク・ハリスに連絡した、とハリスは火曜日、トリビューン紙の電話インタビューに答えた。

 

ハリスは漁師が船着き場の傾斜路で見た赤ちゃんを見つけるためハーバー・パトロールの職員と海洋哺乳類センターの職員に合流し、母親を探し始めた。

 

「モロ湾ではこのように母親と離れ離れになってしまう子どもがよくいます。理想的なのは、子どもと母親を一緒にしてあげることです」とハリスは言う。

 

その赤ちゃんはメスで、生後わずか2日だったとハリスは言う。

 

そのチームは、ラッコの子どもの鳴き声を録音し、母親を見つけようとブルートゥーススピーカーを用いて鳴き声を再生したとハリスは言う。子どもと母親は離れ離れになってしまった時、お互いを見つけるために声を出し合うのだ。

 

「ラッコを見るたびボートを泊めると、そのラッコはこちらを見て、子どもの鳴き声に対して何等かのリアクションをしました」とハリスは言う。

 

3,4頭のラッコを通り過ぎたところで、ラッコが集まっているサウスTピアへたどり着いた。ラッコの赤ちゃんが見つかったところから、約1マイル(1.6km)離れたところだ。

 

「1分もたたないうちに、1頭のメスが赤ちゃんの泣き声に関心を持ち、鳴き返してボートに近づき始めたのに気づきました」とハリスは言う。

 

母親がすっとボートに近づくのを見て、ハリスとそのチームは赤ちゃんをその母親のもとへ戻してあげるあらゆる方法を考えた。

 

まずは、赤ちゃんを水へ戻し、ボートをそこから離すこと。しかし、それは無理だったとハリスは言う。ハリスたちが乗っているボートは、ピアやドックや他の船がひしめく狭い場所にあったからだ。

 

「近づいてくる母親に向かって、赤ちゃんを直接戻してあげる方法がありませんでした」とハリスは言う。「母親からあまり離れないようなやり方で、そこから出て行かなければならなかったからです。そうしてしまうと、母親を怯えさせてしまう可能性がありました」

 

もう一つの方法は、長い柄のついた網に赤ちゃんを入れ、母親のそばへ赤ちゃんを置くことだった。しかし、「私たちが長い柄のネットを持って水のほう差し出すと、本当に怯えてしまうメスのラッコたちを今まで見てきました」ハリスは言う。

 

そこでハリスは、一番手っ取り早く、安全と思われる方法をとることにした。母親の方へ向かって、赤ちゃんをそっと放り投げる方法だ。

 

「この年齢の赤ちゃんは幼毛に覆われており、それがライフジャケットのような役割を果たします」とハリスは言う。「生後12週ほどで幼毛が生え変わるまで、潜ることができません」

 

ハリスは、万が一問題が起きた際のため、赤ちゃんを掬えるよう網を手元に用意しておいたとも言った。

 

母親は最初のうちは物怖じしていたが、「すぐに赤ちゃんを抱き上げ、群れのほうへ泳いでいった」と海洋哺乳類のニュースリリースは報告している。

 

ハリスは通常毎年、モロ湾ではこのような事例が何度かあると言う。

 

「嵐でこのように親子が離れ離れになってしまうこともあります」とハリスは言う。「母親はエサを獲らなければならないので、母親が潜っている時に潮の流れが強かったり風が強かったりすると、水に浮かんでている赤ちゃんは母親からかなり遠くへ流されてしまうこともあります」

 

今回の場合、親子が離れ離れになったのは悪天候のためだろうとハリスは言う。

 

「モロ湾の場合、このように潮の流れが強い場合、赤ちゃんはかなり離れてしまうこともあります」とハリスは言う。

 

万が一、問題のありそうな海洋哺乳類を見かけた場合、海洋哺乳類センターの24時間対応のホットライン415-289-7325へ通報してほしいとハリスはコメントした。